基礎知識

パワーコンディショナーなどによる損失?

太陽光エネルギーが電力に変換されて使えるようになるまでにはいくつもの損失があります。

太陽光エネルギーがパネルに到達するまでの間に、雲や大気のチリやホコリなどによって減衰します。
本来の太陽光よりも弱くなった光しかパネルに届かないわけです。

つまり、曇天や雨天など悪天候であれば大幅なロスとなります。

さらに、場所によっては隣地や裏山や電柱や木などによって、日陰が作られて、
パネルに届く光をさえぎることがあります。

日陰による損失は常にあるわけではありませんが、決して無視できないものです。

次に、発電パネルに届いた光が電気に変換される過程で、そのエネルギーの80%~90%が失われます。
現在の太陽光発電は変換効率が10%~20%しかないからです。

ただし、この数字は今後の研究の進歩によって積みあがる可能性があります。

また、発電パネルの温度によっては、モジュールが十分な性能を発揮できない可能性があります。

通常、変換効率の計算時に使われるモジュールの表面温度は25度ですが、
実際には日中の多くの時間帯で、モジュールの温度は25度を超えています。

そのため、冬でも10%、夏では20%ほどの能力が、モジュールが高温になることによって奪われていると考えられます。

発電モジュールに十分な能力を発揮させるには、パソコンのCPUのように冷却ファンなどで
常に温度を下げる仕組みが必要ですが、ファンを回すにも冷却水を循環させるにも
コストや電力がかかってしまうために、現実的な解決策ではありません。

そのため、モジュールが高温になることによる損失は必要コストだと考えられています。

さらに、取り付けたばかりのパネルの表面はチリ一つなく輝いていますが、
経年によってどうしても表面が汚れてきます。

ホコリなどによる汚れもパネル表面に細かい日陰をつくってしまうため、
ほとんど変わりはありませんが、いくぶんかは発電量をロスしていると考えられます。

ちなみにあるデータで、晴天の日が続くと、パネル表面にチリやホコリが積もって、
若干ですが、発電量が低下していくことが確認されています。

しかし、それらは雨によって簡単に洗い流されるものですから、
降雨のたびに出力がマックスに回復します。

雨は必ず降るものですから、ホコリの影響はそれほど気にする必要はないでしょう。

損失の割合

こうして電気に変えられた太陽光エネルギーは、パワーコンディショナーに送られます。

パワーコンディショナーとは、電気を変換する機械です。
通常、家庭内で使われる電気は交流100Vという使い勝手のよい電力に変えられて、電力会社から送られてきます。

しかし、太陽光発電パネルが作り出した電気は直流電力であり、
そのままでは家庭内で使用することができません。

そのため、パワーコンディショナーで交流電力に変換する必要があるのです。

パワーコンディショナーの変換効率は、95%程です。
そのため、この時点でさらに5%の電気が失われます。

同様に、パネルからパワーコンディショナー、パワーコンディショナーから分電盤、
分電盤から売電メーターまでの配線による損失も数%はあると考えられています。

最終的に家庭内で使われず残った電気が、電力会社に売られていくことになります。
こうしてみると、太陽光エネルギーが、電力として売られていくまでには、大変な苦労があるのです。

実際には、太陽光発電システムが勝手に発電して、勝手に売電しているだけなのですが、
その内部で行われている仕組みを知ると、あらためて発電とは大変なものであると感じます。

発電の大変さを知ることで、節電にいっそう取り組むようになったという方も多くいます。

節電への取り組みを一生懸命に行うことで、余剰電力を増やせば、
売電収入が多くなるのですから、楽しくできるというものでしょう。

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