基礎知識

変換効率の数字は絶対ではない

「うちの太陽光パネルは、変換効率20%です」などと書いてあると、
「すごいな」などと感じてしまったりはしないでしょうか?

まず、太陽光発電の変換効率は、一般的に10~20%と言われていますが、
これは他の発電方法に比べると決して高いものではありません。

火力発電は40~50%、原子力発電は30~40%、風力発電すらも30~40%のエネルギー変換効率があります。
太陽光発電は、まだまだ発展途上で、改良の余地が残されている高コスト発電ではあるのです。

また、太陽電池の変換効率が20%と言っても、
その名を冠されたすべての製品が常に同じパフォーマンスを叩き出せるわけではありません。

太陽光発電パネルも工業製品である以上、製品の個々にはできの良いあしがあって、
常に一定の性能を保証しているわけではありません。

JIS規格では、工場出荷時の検査で、モジュールの公称最大出力値の90%以上をマークすればOKとされているようです。

そして、太陽光発電は環境によって発電量が大きく左右されます。
その日の天気が晴天から曇天か雨天か、あるいは空気中のチリの量や大気の透明度、
そして設置された屋根が南向きかどうかによって、同じ製品でも発電量は大きく異なってきます。

いわゆる変換効率とは、これらの環境要因を次のように整えた上で測定したものです。

モジュール表面温度は25度
分光分布AM(エアマス)は1.5
放射照度は1000W/1平方メートル

モジュール表面の温度は低ければ低いほど変換効率がよくなりますが、
真夏の日中であれば60度を超えることが珍しくありません。

逆に真冬の朝方には0度以下になることもあるでしょう。

分光分布AMとは、大気によってどれだけ太陽光がさえぎられているかを示したものです。
大気圏外であれば、大気に邪魔をされていないのでAM0となります。

大気圏内では、パネルに対して太陽光が垂直に降り注いだ場合をAM1とします。
AM1.5とはパネルと太陽光との傾斜角度が48.2度で、垂直の場合に比べて
大気圏内における到着距離が1.5倍になっていることを表しています。

放射照度とは、光の強さです。この場合は、1平方メートル当たり1000wの光を当てたときの変換効率を計算しています。
1平方メートル当たり1000wというのは、かなりの晴天を想定したものです。

現実には、台風一過でまったく雲がない状況でも800w、
普通の晴れた日であれば600w程度の放射照度しかないと言われています。

このように考えると、製品のパンフレットでうたわれている変換効率や公称最大出力は、
あくまでも工場の実験室で出た数字に過ぎないことを理解してください。

ちなみに、新しい技術であるCIS太陽電池は、高熱や日陰など、
一般的に太陽電池の弱点とされる状況にも強く、実際の発電量は変換効率の数字よりもかなり大きくなると言われています。

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